髪の毛が細くてスカスカなのは栄養不足が原因?

髪の悩みを持つ人は、どうしても他人と見比べて自分に劣等感を感じることが多くなります。

 

テレビや雑誌などのメディアでも、女優さんや俳優さん、モデルさんなどがハリと艶のある健康的な髪を披露しています。

 

髪の状態は個人差があるので他人をうらやむ必要はありませんが、もし自分の髪にハリやコシが無く、スカスカに感じる場合は栄養不足などの原因が隠れていることもあります。

 

この回では自分の髪がどうもスカスカで弱い感じがするという人に向けて、原因や対策法をお伝えしていきます。

 

 

■生来的なものは心配いらない

 

髪の太さやハリコシの具合などは個人差が大きく、生来的に毛髪が細い人もいます。

 

細く柔らかいため、髪が寝た状態になりがちでどうしても毛量が少なく見えてしまいます。

 

このような髪質の人も、他人と比べるのではなく、自分自身が「以前と比べてどうなのか」という基準で見てみましょう。

 

元々がそのような髪質なのであれば、特に心配はいりません。

 

「以前よりも」髪が細くなってきたように感じる場合、原因を探って何らかの対処が必要かもしれません。

 

次の項から、髪が細くなってしまう原因と対処法を見ていきます。

 

 

■原因1:栄養不足

 

髪の毛も人の体の一部ですから、健康的な髪を育てるには食事から取り入れる栄養が必要です。

 

基本的には体全体にとって健康的な食事を心がけていれば、バランスの良い栄養摂取ができるので髪の生育にも影響は出ないはずです。

 

ただ実際にはバランスの良い健康的な食生活を実践できている人は少ないのが現状でしょう。

 

また髪の健康を考えた時には、不足しやすい栄養素もあります。

 

日本人の食生活では亜鉛の摂取が不足しがちと言われます。

 

牡蠣に多く含まれますが、日常的に取れる食材ではありませんよね。

 

亜鉛は肉類やゴマなどにも比較的多く含まれているので、意識して亜鉛を取りやすい食材を日々の食卓に載せるようにすると良いでしょう。

 

また髪の原料となるタンパク質の不足にも注意します。

 

髪はケラチンという成分からできており、これを合成するためにタンパク質が必要です。

 

タンパク質は一度アミノ酸に分解され、体内で再合成されて髪の毛の原料となります。

 

ダイエットなどで食事が偏らないように注意し、お肉類を敬遠する必要があるならば魚や大豆類などのタンパク源が不足しないようにしましょう。

 

 

■原因2:ヘアサイクルの異常

 

薄毛の多くは男性ホルモンが関与するAGAによって起きますが、原因となるジヒドロテストステロン(DHT)はヘアサイクルを乱して髪の成長期間を極端に縮めてしまいます。

 

本来であれば3年から7年程度の間に太く強く成長できるのですが、十分な成長期間を確保できないと髪は正しく育つことができません。

 

その結果以前よりも細い髪が増え、ハリやコシがなくなります。

 

男性の場合はこのような現象が生え際や前頭部、頭頂部から始まることが多く、AGAを疑う根拠になります。

 

女性の場合は特定の部位ではなく、全体的に症状が進むため頭髪全体を見て髪が細くなってきたら要注意です。

 

AGAを原因としてこのような髪の弱体化が見られる場合、手軽に取れる対応策としては育毛剤の導入があります。

 

抗AGA作用のあるヒオウギエキス等を含んだ育毛剤や、発毛作用が確認されているミノキシジルを配合した育毛剤などが有効です。

 

ただし、AGAに本格的に対処するには体内のDHTを効率的に抑え込む内服薬が必要で、これは医師の処方でしか手に入れることができません。

 

抗AGA作用のある育毛剤は効果がかなりマイルドですので、進行スピードを緩やかにする程度の作用になります。

 

ミノキシジルは強力な毛根の活性化作用があり発毛作用も強いのですが、DHTを抑制する作用は全くありません。

 

継続して使用することで一定の効果は得られますが、根本原因に対処できないので本格的に治療するには医師の手助けが必要になります。