ビックリ!産後の抜け毛が起きる原因は?

 

 

女性の抜け毛や薄毛の問題は男性と比べて色々な要因が複雑に絡み合うため、原因の特定や治療も男性より難しいとされています。

 

女性には妊娠・出産という特別なライフイベントがありますが、これが抜け毛や薄毛に大きく影響することがあります。

 

本章では出産後に抜けが急増する現象について取り上げ詳しく解説していきますので、妊娠を希望される方や出産が近い女性はぜひ参考になさってください。

 

 

■髪に対する女性ホルモンの作用

 

妊娠と出産という女性にとって特別なイベント時には、体内で女性ホルモンのバランスが激しく変化します。

 

これが抜け毛や薄毛に大きく関与することから、まずは髪の成長面に与える女性ホルモンの基本的な影響を押さえます。

 

一般的に男性と比べて女性の方が豊富な髪を保っていられるのは、ひとえに女性ホルモンの恩恵があるためです。

 

女性ホルモンのうちエストロゲンは髪にハリや艶を与え、プロゲステロンは髪の成長期間を長く保つ作用によって抜け毛を防ぎ、太く健康な毛髪を育てる作用があります。

 

この特性を押さえた上で、妊娠・出産のシーンでホルモンバランスにどのような変化が起きるのか見ていきます。

 

 

■妊娠期には女性ホルモン量がUPする

 

女性は子どもを身ごもり妊娠すると、体内で女性ホルモンの分泌量が増えます。

 

そのため、妊娠期にある女性は一時的に髪が豊富になることが多いです。

 

主にプロゲステロンの作用により、髪の成長期が長く保たれることで抜け毛が減り、自然に毛量が増えていきます。

 

個人差はありますが、このような事情の下で多くの女性が妊娠期の毛量の増加を経験しています。

 

 

■出産後は女性ホルモンが一気に減少

 

女性ホルモンの分泌量が増える妊娠期に毛量が増えるのに対して、出産後に逆に脱毛が増える現象もよく見られます。

 

これは「産後脱毛」「分娩後脱毛」などと呼ばれますが、抜け毛が起きる理屈を知らない女性はビックリして病院に駆け込む人もいます。

 

産後脱毛が起きる理由の一つは、出産後は女性ホルモンの分泌量が一気に減少するため、髪を豊富に保つ作用のある女性ホルモンの恩恵が減少することにあります。

 

加えて、妊娠期の毛量増加は一時的なものであり、本来は抜けているはずだった毛髪も頭皮に止まっていた状態です。

 

これら、普段より多く保たれていた髪の毛が一気に脱毛を始めてしまうので、その落差からいつも以上の抜け毛の量の多さにびっくりしてしまうわけですね。

 

 

■産後脱毛は医師の治療が必要?

 

産後にみられる脱毛はホルモンバランスの変化による一時的な現象ですので、あまり気にする必要はありません。

 

神経質になるとかえってストレスになるので、できるだけ気にしないようにしましょう。

 

概ね産後半年〜1年ほどすればホルモンバランスは安定し、妊娠前の通常の状態に戻ります。

 

もしそれ以降も抜け毛の量が多く感じる場合や薄毛が進んでいるように感じる場合、産後脱毛以外の原因が関与している可能性があるので、その時点で薄毛治療に詳しい医師の診察を受けてください。

 

 

■産後脱毛は自分で手当てできる?

 

心配要らないとはいっても、多量の抜け毛を目の当たりにすると不安も強くなろうかと思います。

 

できるだけ気にしないようにしながらも、生活習慣を正しく保つことでホルモンバランスの安定化を少しでも早めることができます。

 

また育毛剤や育毛シャンプーなど市販のヘアケア製品を導入してもいいでしょう。

 

市販品は医師が処方する薬剤と比べて効果がマイルドですが、頭皮の血流促進作用などによって一定の育毛効果を得られるでしょう。

 

どうしても気になって何かしなければ落ち着かないという人は、頭皮の過敏症などに留意しながらこうしたヘアケア製品を試してみても良いと思います。