年齢のせいじゃない?栄養不足が原因で白髪が増える
白髪は年を重ねてからというイメージのある方、まだまだ多いのではないでしょうか。「そんな年齢じゃないから・・・」
「まだまだ自分には関係ない」
そう思っている方は要チェックです。
白髪の原因は、加齢だけではありません。親からの遺伝、ストレス、ホルモンバランスの乱れ、喫煙、紫外線などがありますが、実は栄養不足でも、白髪が増えることがあります。
今回は髪が生えるメカニズム、どうして白髪が生えるのかを解説しながら、栄養不足に注目をしてお話を進めたいと思います。
@髪の毛が生えるメカニズム
髪の毛はアミノ酸が多数結合した【ケラチン】というタンパク質でできています。このケラチンには、柔らかいもの・硬いものがあります。毛穴の周りは柔らかいケラチンでできており、これが毛根部分で硬いケラチンに変化することで、髪の毛が誕生します。誕生した髪の毛は、栄養を受け取りどんどん伸びていきます。
Aどうして白髪が生えるのか
髪の色はメラニン色素によって決められていまが、実は生まれたての髪の毛は白色です。髪の毛が作られていくうちに、メラニン色素が混ざることで色がついて生えてきます。ですので、白髪はメラニン色素を含んでいない状態の髪の毛ということになります。混ざるべき色素が足りていないことで白色のまま生えてくるのが白髪です。
では、どうして栄養不足で白髪が生え、増えるのでしょうか。
白色の髪に色を付ける役割のメラニン色素は、メラノサイトという細胞で、チロシンというアミノ酸からチロシナーゼという酵素の働きにより合成されます。この流れのどこかが滞ると、白髪が増えてしまうということになります。
実は、ここに栄養不足が大きく関わってきています。考えられる原因と改善策は以下の3つです。
@食事が偏りチロシンが不足している
チロシンは食事から取り入れる必要があります。
なぜならチロシンは、人の体では合成できないフェニルアラニンというアミノ酸から合成されるからです。特に、たんぱく質がしっかりと摂れていないとフェニルアラニンが不足し、結果的にチロシンが不足してしまうことになります。ということは、メラニン色素が作られにくいことになり、白髪が増える原因になります。
A銅の不足でチロシナーゼの働きが落ちている
このチロシナーゼはもともと銅を含む酵素です。ミネラルの1つである銅には、チロシナーゼの働きを活発にする働きがあります。私たちは、このミネラルを体で作ることはできないので、食事から取り入れる必要があります。せっかくチロシンがあっても、チロシナーゼの働きが落ちていると、メラニン色素が生成されにくく、白髪が増える原因になります。
B極端な食生活によりメラノサイトの機能が落ちている
メラノサイトは、別名色素細胞と呼ばれ、この細胞の中でチロシンからメラニンに合成されています。メラノサイトを活性化するためには、細胞を合成・活性化する働きのある葉酸・ビタミンB12が必要になります。葉酸・ビタミンB12はお互いを補い合い、より強く作用します。これらは腸内細菌によっても合成されますが、ファストフードを好んで食べる方や、極端に食事が偏っている方はメラノサイトの機能が落ちている可能性も考えられます。
いかがでしたでしょうか。
今回は栄養不足と白髪の関連性についての説明でした。白髪の原因はたくさんあり、栄養不足を改善しただけで、すぐに白髪が無くなるというわけではありません。しかしながら、毎日の食生活と栄養を意識することは、白髪ケアはもちろん、健康維持をする上でも重要です。これをきっかけに普段の食事を見直してみてはいかがでしょうか。